海外研修

海外研修レポート(オーストラリア・Royal Melbourne Institute of Technology)

海外研修レポート(オーストラリア・Royal Melbourne Institute of Technology)
池田 彩恵子さん
  • 研修期間:Short-term(4週間)/2024年度春季休業期間中(2~3月)
  • 研修種類:Language study
  • 留学先国名:オーストラリ
  • 留学先:Royal Melbourne Institute of Technology

Q.どこへ行きましたか?研修先および宿泊先について教えてください。

私は、オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)附属語学学校の語学プログラムへ、春季休業の間に参加してきました。宿泊形式はホームステイで、学校から1時間ほど電車で離れたおうちに滞在しました。実際の研修の主な過ごし方としては、平日は、8時20分から授業が始まり、12時50分に授業が終わります。その後は自由に過ごすことができたので、友達とお昼ご飯へ行って、カフェに行ったり、授業の中で出た課題を図書館で進めたりと、毎日違った素敵な日々を過ごしていました。

【写真】授業スケジュール。2つの組に分かれて、授業がおこなわれました。

Q.日常生活または授業後の経験で、一番楽しかったことはなんですか?

休日は自分の好きなように時間を使うことができたので、メルボルンの中心市街で買い物をしたり、ご飯を食べたりする日もあれば、友達同士でツアーを申し込んで、メルボルンの有名な観光地へ小旅行をしたりととても充実していました。その中でも、少し離れたフィリップ島という場所へ行ったことが心に残っています。自分達だけではいくことができないので、友達とツアーに申し込んでいきました。やはり、慣れない土地なので、安心できるツアーなのか、本当に申し込みが正しくできているのかなど沢山不安なことがありましたが、実際に素敵な体験をすることができてとても良かったです。とても綺麗な海や珍しいペンギンを見ることができました。 

【写真】トラムという路面電車の様子です。メルボルンでは、トラムが主要な交通機関になっています。

【写真】中心地からトラムで15分ほどでこんなに綺麗な海にいくことができます。

Q.外国語コミュニケーションに関して学んだ最も重要なことは何ですか? あなたの外国語能力はどのような点において向上しましたか?

どんなに自信がなくても、怖がらずに話しかけるということです。自信がなく、はっきりと話すことができず、伝わらないことが最初は多くありましたが、思い切ってはっきりと話すと思いのほか文法がきちんとしていなくても伝わることが多かったです。実際の英語力が上達したかどうかは短期だったのもあり、はっきりとはわかりませんが、外国人へ話しかけるのに怖さを感じなくなり、度胸がついたと思います。

Q.授業での経験および努力したことやよかったことについて教えてください。

短期のプログラムは日本人がとても多かったのですが、中長期の生徒と混ざって受けることができたので、クラスの中でもしっかり生きた英語を使うことができました。また、みんな英語を喋れるようになりたいという高いモチベーションを持っている人が多かったため、自分にもとても良い刺激になりました。日本人同士だとどうしても母国語である日本語を話したくなる気持ちも最初はありましたが、周りもみんな一生懸命伝えようと頑張っているのを見て、自分も頑張ってトライしてみようという気持ちにさせてくれたので、とても素敵な環境でした。クラスには、日本、タイ、中国、サウジアラビア、コロンビアなど本当に多国籍の人々で構成されていたので、今まで生きてきた中で出会うことのできなかった国籍の人と繋がりを持つことができてとても貴重な体験になりました。日本へ良い印象を持ってくれている人々が多くいて、日本人というだけで関わってくれたり、知っている日本語を教えてくれたりととても親日な都市であると感じました。

【写真】有名なメルボルン州立図書館に授業後にみんなで行きました!

Q.苦労したことがありましたか?どのように対処しましたか?

ホストファミリーとの関わり方にかなり苦戦しました。とても優しくご飯もとても美味しく素敵な家庭に混ぜていただくことができましたが、やはり自分の英語力も足りない部分も多く、話したい!伝えたい!ということがあっても、語学力が足りず上手く、ファミリーに伝えることができず、もどかしく感じることが多くありました。また、ホストファミリーの同士で話していることを理解できないことも多く、会話に入れず孤独を感じてしまうことも多かったです。しかし、そのような時は、怖がらず実際に勇気を持って内容を聞いてみると、とても優しく教えてくださり、本当の家族になったように感じることができ、本当に感謝しています。

【写真】ホストの作ってくれたご飯です。

Q. 日本とホスト国の「国際的」な違いだなあ、と気づいたことはありますか?

日本とオーストラリアの違いとして感じた部分は、かなり時間にルーズな人々が多いという点です。8時20分に授業が始まることはなく、先生も生徒が集まるのを待って授業を始めるという形だったのでとても驚きました。日本では、授業開始時間には全員出席しているのが当たり前というイメージだったのですが、実際8時20分に出席しているのは、同じプログラムに参加している日本人のみでした。また、メルボルンは、留学生にとても優しい街であると感じました。そのように思った出来事としては、Ziggyという取り組みが学校の中で行われていると知った時です。Ziggyというのは、セラピードックのことを指します。週に一度、学校に来てくれて、留学など不安とストレスが溜まりやすい環境に身を置いている学生の心身を癒してくれるという取り組みです。今まで日本などでもそのような取り組みを聞いたことがなかったため、オーストラリアという留学生の集まる国だからこそある取り組みなのだと感じました。

Q.あなたの研修先の地域あるいは社会における多様性について、どのようなことに気がつきましたか?

1ヶ月過ごしてみて、メルボルンは、とても多国籍で多文化な国であると思いました。留学生が多いということもありますが、本当にさまざまな国の人々が集まっていました。ちょうど中国の春節の期間に滞在していたため、その期間は街を上げて中国の春節をお祝いし、伝統的な出し物や食べ物で盛り上げられていてとても素敵でした。また、多文化ということで、宗教に対してもとても寛容で、それぞれの考え方や文化をお互いに学ぼうという姿勢をとても感じました。多国籍だからお互い主張し合うということだけでなく、お互いに学んでその文化を尊重し合おうという姿勢をとても感じることができて、とても素敵な社会環境だと思いました。

Q.海外研修の体験をどのようにこれから活かすつもりですか?

まず、海外で一人で1ヶ月生活できたということに自信を持ち、これから何か挑戦したいと思うことがあったら、怖がらずにどんどん飛び込んでいきたいと思えるようになりました。自分はインバウンドのお客様が多い場所でアルバイトをしていますが、以前は、対応の仕方がわからなかったり、話しかける勇気が出なかったりと、もどかしさを感じる場面が多くありました。しかし、留学を経て、恥ずかしさや怖さなしにお客様と英語で会話をすることができるようになりました。また、言えなかったフレーズなども次に繋がるように勉強したりと、英語を学ぶことに対してすごく積極性が生まれたと感じます。

Q.「短期海外研修は短すぎる?」という点について、あなたの意見を教えてください?

自分自身初めての留学だったので、とても緊張していて、不安も多くありました。また、最初は長期の留学に挑戦したいと思っていまいしたが、他の課外活動の関係で短期の留学になってしまいました。短期間ということもあり、本当に役に立つのか、意味があるのかなと思うこともありました。しかし、実際に参加してみると1ヶ月の中でも自分を成長させてくれる体験が沢山あり、逆に1ヶ月だからこそ毎日を充実させることができたと思います。メルボルンに行ってみると、「ここに行きたい!」「これをやりたい!」とすごく魅力的なことが多く、計画性を持って、1日1日を大切に過ごすことができました。語学力を完璧にするという面においては、短期の留学は少し不十分かもしれません。ただ1ヶ月でも得られるものは、自分が思っていた以上に本当に沢山あり、今後もずっと心に残る1ヶ月になりました。

【写真】RMIT University主催のプログラムに参加しました。学校主催のプログラムがとても充実していました。

【写真】カンガルーの赤ちゃんです。オーストラリアではこんなに近くで見ることができ、触ることもできます。

Q.次の参加者へのアドバイスをお願いします。

実際に現地へ行くと、限られた時間が短いため、事前準備の必要性を身に染みて感じました。実際に会話をしている中で、「あの単語の意味忘れちゃったな」「もっと勉強していればもどかしさなく話せたな」と思うことが多くありました。1ヶ月をより充実させるためにも、準備の時間をきちんと取って、参加することができたらすごくいいなと思いました。RMIT研修を終えた今、行ってよかったととても思います。自分の人生への大きな経験にもなり、貴重な時間を過ごすことができたと考えています。

【写真】4週間毎日一緒に過ごしたクラスのみんなです。お別れはとても寂しかったです。